重要なポイント
- イヌワシ祭り(モンゴル)は西部バヤンウルギー県のウルギー近郊で毎年10月上旬に開かれ、2026年は10月3日と4日が中心日程として案内されています。
- 鷹匠がイヌワシを腕に呼び戻す速さや正確さを競うのが祭りの核心で、騎馬競技や伝統衣装の審査も行われます。
- 本物の鷹匠は現在50人未満とされ、伝統を守る貴重な文化行事として世界的に注目されています。
- 首都ウランバートルからウルギーまでは直行便で約1時間15分。観覧はアルタイ山脈のトレッキングや遊牧民体験と組み合わせやすいです。
- 10月上旬のウルギーは日中でも冷え込むため、防寒着と望遠レンズが観覧の必需品です。
イヌワシ祭り(モンゴル)は、西部バヤンウルギー県で毎年10月上旬に開かれるカザフ遊牧民の鷹狩り文化の祭典です。2026年はウルギー近郊の会場で10月3日と4日が中心日程として案内されており、鷹匠がイヌワシを操る競技を間近で観覧できます。騎馬で駆ける狩人、翼を広げる巨大な鷲、アルタイ山脈の雪景色。この三つがそろう場面は、世界でもここでしか見られません。本記事では祭りの概要から会場、競技の見どころ、ツアーとの組み合わせ方、そして撮影や服装の実用情報までをまとめます。
バヤンウルギーで開かれるイヌワシ祭りとは
イヌワシ祭りは、カザフ系遊牧民が受け継いできた鷹狩りの技を競う文化行事です。訓練されたイヌワシを使い、冬にキツネやウサギを狩る技術を、観客の前で披露します。現代の祭りは2000年にウルギーで始まったとされ、今では西部モンゴルを代表する観光イベントに育ちました。
鷹狩りそのものの文化的価値も高く評価されています。鷹狩りは2010年にユネスコの無形文化遺産代表一覧に記載され、人類共通の遺産として保護の対象になりました。祭りは、その生きた伝統を間近で見られる数少ない機会です。
一方で、担い手は決して多くありません。アルタイ山脈で5年間鷹匠を記録した写真家パラニ・モハン氏は、「本物の」鷹匠は50人未満だろうと語っています(Al Jazeera、2023年)。だからこそ、年に一度多くの鷹匠が一堂に会するこの祭りは貴重なのです。
バヤンウルギー県はモンゴルの中でもカザフ文化が色濃く残る地域です。言語も習慣もモンゴル中央部とは異なります。祭りの背景をもっと知りたい方は、バヤンウルギー県とは?カザフ文化とイヌワシ狩りの魅力もあわせてご覧ください。

2026年の開催時期と会場情報
2026年のメインのイヌワシ祭りは、10月3日と4日にウルギー近郊の特設会場で開かれると案内されています。会場は県都ウルギーの中心部から東へ10kmほどの草原で、観客席からアルタイ山脈を背景に競技を見渡せます。
祭りは一つだけではありません。9月中旬には規模の小さいアルタイ・イーグル・フェスティバルやサグサイ・イーグル・フェスティバルも予定されています。混雑を避けて鷹匠と距離を縮めたい場合は、こうした小規模な祭りも選択肢になります。日程は年によって前後するため、旅行の計画段階で最新情報を確認してください。
ウルギーは標高約1,700mの乾いた谷に位置します。ウランバートルからの距離は約1,600kmで、モンゴル最西端に近い辺境です。アクセスには飛行機を使うのが現実的で、詳しくは後半で触れます。
10月の気候は日中と朝晩の寒暖差が大きく、訪れる時期によって服装の準備も変わります。後半の実用情報も参考に、滞在時期を決めてください。
鷹匠の競技と見どころハイライト
祭りの核心は、鷹匠がイヌワシを操る競技です。鷹匠が丘の上からイヌワシを放ち、谷にいる主人の腕へどれだけ速く正確に戻ってくるかを競います。雄大な鷲が一直線に舞い降りる瞬間は、観客からどよめきが起こる名場面です。
審査では、戻ってくる速さだけでなく、鷲の訓練度や反応の鋭さ、主人との呼吸も評価されます。鷹匠と鷲の絆がそのまま点数に表れるため、長年連れ添った組み合わせほど見応えがあります。
競技は鷲だけではありません。馬の背から動物をめぐって奪い合う騎馬競技コクパルは、迫力の点で祭り一番の呼び物です。ほかにも伝統衣装の審査、弓術、競馬などが続きます。毛皮の帽子や刺繍を施した衣装が草原に映え、カザフ遊牧文化を目と耳で一度に味わえます。
女性鷹匠の存在にも注目したいところです。記録に残る女性鷹匠は十数名と少数ですが、近年は祭りに参加する姿も見られるようになりました。性別や世代を超えて伝統を受け継ごうとする動きは、祭りに新しい物語を加えています。

祭り観覧とツアーの組み合わせ方
祭りは2日間で完結しますが、せっかく辺境まで足を運ぶなら前後の行程と組み合わせるのが賢い旅です。ウルギーはアルタイ山脈の玄関口でもあり、トレッキングや遊牧民の暮らし体験と相性が良い立地です。
定番は、祭り観覧に山岳行程を足すプランです。タワンボグドの氷河やカザフ遊牧民のゲル訪問を組み込めば、文化と自然の両方を一度の旅で体験できます。トレッキングのコース選びには、アルタイ山脈トレッキングコース徹底比較が役立ちます。難易度や日数の違いが整理されています。
移動と宿の手配は、辺境ゆえに個人では難しい場面が多くあります。便数の限られた国内線、現地のドライバー、ゲル宿泊の交渉など、言葉の壁も立ちはだかります。Mongoliatravelでは日本語ガイド付きで祭り観覧とトレッキングを組み合わせた手配に対応しており、不慣れな地方部でも安心して動けます。
祭りだけを目的に短期で訪れるのか、西部モンゴルをじっくり巡るのか。目的に応じて日程を組むと満足度が変わります。
撮影・服装・アクセスの実用情報
最後に、現地で困らないための実用情報をまとめます。まず服装です。10月上旬のウルギーは、日中こそ日差しがあっても朝晩は氷点下まで冷え込みます。ダウンジャケット、手袋、帽子、保温性の高い靴は必須です。草原は風も強いため、防風性のある上着があると快適さが大きく変わります。トレッキングを組み合わせる場合は、登山用の持ち物も早めにそろえておくと安心です。
撮影については、望遠レンズが主役になります。イヌワシが舞い降りる競技は距離があるため、35mm換算で200mm以上あると表情まで捉えやすくなります。砂ぼこりが舞う環境なのでレンズ交換は最小限にし、予備バッテリーは防寒のため内ポケットで温めておくと安心です。
アクセスは飛行機が基本です。ウランバートルからウルギーまでは直行便が運航し、所要は約1時間15分。ただし便数が少なく、祭り期間は混み合うため、航空券は早めに確保してください。到着後は会場や宿までの陸路移動が必要になるので、現地手配を整えておくと移動がスムーズです。
祭りは一生に一度見ておきたい文化行事です。2026年10月の旅を考えているなら、まずは祭りの日程に合わせて航空券の空席を調べ、その前後にアルタイ山脈のトレッキングを一日でも組み込めるかを検討してみてください。文化と自然の両方を味わう旅が、西部モンゴルでは一度に叶います。

よくある質問
イヌワシ祭りは2026年のいつ開催されますか
メインのイヌワシ祭りは例年10月上旬で、2026年は10月3日と4日がウルギー近郊の会場で案内されています。9月にはサグサイなど小規模な祭りも開かれます。
イヌワシ祭りはどこで開催されますか
モンゴル西部バヤンウルギー県の県都ウルギーの近郊、草原の特設会場で行われます。首都ウランバートルから約1,600km離れた辺境の地です。
祭りでは何が見られますか
鷹匠が離れた場所からイヌワシを腕へ呼び戻す競技が中心です。ほかに騎馬競技コクパルや伝統衣装の審査、弓術なども行われ、カザフ遊牧文化を一度に体感できます。
女性の鷹匠は見られますか
記録に残る女性鷹匠は十数名と少数ですが、近年は祭りに参加する女性も増えています。性別を問わず伝統を受け継ぐ姿が祭りの見どころの一つです。
ウルギーへはどう行けばよいですか
ウランバートルからウルギーまでMIATモンゴル航空などの直行便が運航し、所要は約1時間15分です。便数が限られるため早めの予約が安心です。